トラックなどの大型車の廃車をお考えでしょうか。
大型車やトラックと聞くと、普通車より大きいから廃車手続きも複雑なのでは、と不安を感じるかもしれません
しかし、大型車やトラックを廃車する方法や必要書類は、普通車を廃車する場合と大きく変わりません。
今回の記事ではトラックなどの「大型車の廃車手続きに必要な書類」をご紹介します。大型車だからこそ必要となる書類もお伝えしますので、これから大型車の廃車を考えている方は是非参考にしてみてください。
大型車・トラック廃車の方法の種類と必要書類
大型車やトラックを廃車とする方法と、必要な書類についてお伝えします。
廃車する方法には、車を解体して二度と乗れない状態にする「永久抹消登録」と、長期間車に乗らないため一時的に車両の登録を抹消する「一時抹消登録」の2つがあります。
それぞれの廃車手続きで必要な書類について、お伝えします。
永久抹消登録の必要書類
永久抹消登録の必要書類は、次のとおりです。基本的には普通車と同じです。しかし、ナンバープレートが緑色である「事業者用車両」の場合、注意してください。
- 所有者の印鑑登録証明書(発行から3か月以内のもの)
- 所有者の実印(代理人が手続きする場合は、委任状など)
- 移動報告番号および解体通知書(解体業者から受領)
- 車検証
- 自動車リサイクル券
- ナンバープレート2枚
- 手数料納付書(陸運局で受領)
- 永久抹消登録申請書(陸運局で購入)
- 自動車税等申告書(陸運局内の税事務所で受領)
ナンバープレートが緑色の場合、事業用車両となり、追加で必要となる書類があります。
- 事業用自動車等連絡書
- 事業で使用する車両を減車することを報告する書類です。
- 土砂等運搬大型自動車廃止届出書
ダンプのうち、8t以上の車両総重量、または5t以上の最大積載量の場合、廃車時に必要となります。ダンプカーで土砂等を運搬するにあたって現在受けている表示番号を廃止します。
そのほか、車検証に書いている住所や氏名が、現在のものと異なる場合、変更したことが分かる住民票や戸籍の提出が求められます。
また、永久抹消登録によって自動車重量税の還付がある場合、永久抹消登録と同時に還付の申請を行わなければいけません。マイナンバーの確認できる書類と、還付先の金融機関の情報がわかる書類を持参しておきましょう。
一時抹消登録の必要書類
一時抹消登録に必要な書類は次のとおりです。
- 所有者の印鑑登録証明書(発行から3か月以内のもの)
- 所有者の実印(代理人による手続きの場合は、委任状など)
- 車検証
- 手数料納付書(陸運局で受領)
- 一時抹消登録申請書(陸運局で購入)
- 自動車税等申告書(陸運局内の税事務所で受領)
- ナンバープレート2枚
一時抹消登録の場合も、ナンバープレートが緑色の場合、事業用車両となり、追加で必要となる書類があります。
- 事業用自動車等連絡書
- 事業で使用する車両を減車することを報告する書類
- 土砂等運搬大型自動車廃止届出書
ダンプのうち、8t以上の車両総重量、または5t以上の最大積載量の場合、廃車時に必要となります。ダンプカーで土砂等を運搬するにあたって現在受けている表示番号を廃止します。
そのほか、車検証に書いている住所や氏名が、現在のものと異なる場合、変更したことが分かる住民票や戸籍の提出が求められます。
大型車・トラック廃車の手順を解説!
大型車やトラックを廃車する時の手順をご紹介します。廃車にあたっては、普通車と同様に陸運局での申請が必要です。
永久抹消登録、一時抹消登録の2つの場合について、申請の流れをお伝えします。
永久抹消登録の流れ
永久抹消登録の流れは、おおよそ次のとおりです。
- 解体業者に依頼し、大型車やトラックの解体をしてもらう
- 解体業者から「解体通知書」を受領する
- 各種申請書を購入して記入する
- 廃車証明書を受領する
- 陸運局内の税事務所で、自動車税の手続きを行う
1.解体業者に依頼し、大型車やトラックの解体をしてもらう
ナンバープレートを陸運局で返却するので、取り外しておきます
2.解体業者から「解体通知書」を受領する
申請書に記入する、解体報告記録日と移動報告番号を確認します。
解体して15日以内に、書類を持って陸運局へ出向く
3.各種申請書を購入して記入する
ナンバープレートを手数料納付書と一緒に提出して、確認印を受けます。
確認印を受けた手数料納付書と、必要書類、申請書を提出してください。
自動車重量税の還付があれば、同時に手続きしましょう。
4.廃車証明書を受領する
申請が受領されれば、廃車証明書が交付されます。
5.陸運局内の税事務所で、自動車税の手続きを行う
自賠責保険の還付があれば、加入している保険会社に問い合わせて手続きを行いましょう。
一時抹消登録の流れ
一時抹消登録の流れは、おおよそ次のようになります。
- ナンバープレートを外し、陸運局の窓口で返却する
- 各種申請書を購入して記入する
- 一時抹消登録証明書を受領する
- 陸運局内の税事務所で、自動車税の手続きを行う
1.ナンバープレートを外し、陸運局の窓口で返却する
ナンバープレートを外すと公道を走れなくなりますので、外すタイミングと場所に注意しましょう。
2.各種申請書を購入して記入する
ナンバープレートを手数料納付書と一緒に提出して、確認印を受けます。
確認印を受けた手数料納付書と、必要書類、申請書を提出してください。
手数料として印紙350円分を申請書に貼り付け、必要書類とともに窓口へ提出する。
3.一時抹消登録証明書を受領する
申請が受領されれば、一時抹消登録証明書が交付されます。
この証明書は、再度車両に乗る手続きで必要になりますので、大切に保管しておきましょう。
4.陸運局内の税事務所で、自動車税の手続きを行う
大型車・トラックの廃車費用と還付金
大型車やトラックを廃車する費用と、廃車に伴う還付金をご紹介していきます。
永久抹消登録の費用
永久抹消登録にかかる費用は、次のようなものがあります。
- トラック本体の解体費用
- リサイクル料
- 申請代行料
トラック本体の解体費用
トラックが大きくなるにつれて、解体費用も高額になりがちです。トラックの大きさによりますが、1~3万円程度を見込んでおきましょう。
なお、解体によって生じた鉄くずを買い取り、解体費用から差し引いてくれる場合もあります。
リサイクル料
トラック等を新規購入した時に支払っていない場合には必要です。トラックの場合、1~2万円程度を見込みましょう。
申請代行料
永久抹消登録の手続きを行政書士などに依頼する場合に必要です。1~2万円程度を見込みましょう。
なお、陸運局での申請手数料は無料です。
一時抹消登録の費用
一時抹消登録の費用には、次のようなものがあります。
- 登録手数料
- 申請代行料
登録手数料
一時抹消登録の申請を行う場合、350円分の印紙を申請書に貼り付けして手数料を納付します。
申請代行料
一時抹消登録の手続きを行政書士などに依頼する場合に必要です。1~2万円程度を見込みましょう。
還付金・返金について
大型車やトラックの廃車によって、還付金や返金を受けられる可能性があります。
廃車に伴う還付金や返金は、大きく3つに分類されます。
- 自動車税
- 自動車重量税
- 自賠責保険料
永久抹消登録と一時抹消登録の場合、次のようになります。
永久抹消登録 | 一時抹消登録 | |
自動車税 | 有
月割りで還付される 3月中の廃車は還付無 |
有
>月割りで還付される 3月中の廃車は還付無 |
自動車重量税 | 有
車検が1か月以上残っている場合 |
無 |
自賠責保険料 | 有
自賠責の保険期間が1か月以上残っている場合 |
有
自賠責の保険期間が1か月以上残っている場合 |
自動車税と自動車重量税は、陸運局の申請時に行うことができます。
自賠責保険料の返金は、加入している保険会社への手続きが別途必要ですので注意してください。