「車の擦り傷修理費用はどのくらい?自分で修理できるのか?」気になる方必見!
車の擦り傷を放置すると錆や見た目の悪化につながります。
この記事では、「車の傷を自分で修理する方法や手順」について詳しく解説します。
保険の活用方法もご紹介!車の擦り傷に悩む方は必読です。
目次
車の傷の消し方とは?修理に出す場合とセルフ補修の違い
車に傷をつけた場合、業者に依頼して修理する方法と市販の傷消し剤を使ってセルフ補修する方法があります。どのような傷でどちらの手段を選ぶべきか、費用の目安も確認しましょう。
〈業者に依頼とセルフ補修の比較〉
業者に依頼:大きな傷やへこみ、事故による損傷など、程度の重いものや板金・塗装が必要な場合に適しています。費用は数千円〜数万円で、プロの作業なので仕上がりが綺麗です。さまざまなタイプの傷に対応していますが、小さな傷でも修理代が高くなる場合があります。大がかりな修理では10万円以上かかることもあります。
傷消し剤によるセルフ補修:飛んできた石や砂などでできた小さな傷や軽度のへこみに適しています。費用は500円〜2,000円程度でコストを抑えられます。業者に依頼する手間が省け、比較的簡単に修理できます。ただし、板金や塗装技術が必要なものは修復できず、仕上がりはプロに劣ることがあります。
関連記事:自動車の修理依頼はどこに頼む?費用相場や料金・タイプ別(へこみ・傷)の修理の流れを徹底解説!
傷消しを業者に依頼する場合
車の傷修理にはディーラーやカー用品店、ガソリンスタンド、整備工場などが適しています。プロの整備士が作業し、傷やへこみが目立たなくなります。ただし、大きな傷や板金・塗装が必要な場合は専門技術を要するため、一部の業者では扱えないこともあります。
費用は軽い傷やへこみであれば数千円〜数万円が一般的です。しかし、ボンネットやドアなどに大きな傷がある場合は部品交換が必要となり、10万円以上の費用がかかることもあります。修理費用相場は部位によって異なるので、事前に確認が必要です。
傷消し剤を使ってセルフ補修する場合
走行中に飛んできた石や砂などでできた小さな傷については、市販の傷消し剤を使ってセルフ補修が可能です。現在ではさまざまな種類の傷消し剤が市場に出ており、手頃な価格のものから高価なものまで、幅広い選択肢があります。予算内で傷の状態に適した傷消し剤を選ぶことができます。
ただし、注意点もあります。傷消し剤の使用方法や傷の状態によっては、仕上がりが満足できない場合があります。また、深い傷や大きなへこみの場合には、セルフ補修は難しいかもしれません。十分に判断して取り組みましょう。
車にできる傷の種類
車にはさまざまな種類の傷がつくことがあり、傷の種類によっては適した傷消し剤や修理方法が異なります。ここでは、一般的に車によく見られる傷の種類や、傷ができる原因について詳しく見ていきましょう。
すり傷
車体と縁石やガードレール、駐車場の壁などが擦れ合ってできる傷です。特に車のサイド部分によく見られ、バンパーやフロントに頻繁に発生します。この種の傷は比較的広がりやすく、目立ちやすい特徴があります。修理時にはカラーの調和などに十分な注意が必要です。
線傷
線傷は、車の日常使用において避けられない傷と言えます。洗車時に専用のやわらかい素材の洗車用クロスを使用せず、コットンのタオルだけで拭き上げるだけでも微細な線傷、つまり洗車傷が生じることがあります。
また、ドアハンドル周辺を爪で引っかいたり、指輪や腕時計、バッグの金具などが接触することでも線傷が発生します。走行中に木の枝などが接触して傷がつくこともあり、気づかずに線傷が形成されるケースも多く見られます。
点状の細かい傷
点状の傷は、フェンダーやバンパーなどによく見られる傷の一種です。これらの傷は主に飛び石によるものであり、未舗装路を通る機会が多いほど発生しやすくなります。
また、先行車や隣を走行する車が蹴り上げた飛び石が車体に当たって傷をつけることもあります。点状の傷は一つひとつの傷の面積が小さく、比較的セルフ修理が容易な傷と言えますが、深く傷ついている場合もあるため、注意深く確認する必要があります。
へこみを伴う傷
へこみを伴う傷は、ある程度の力が加わった際に生じるものです。へこみの深さによっては、板金塗装だけでは修復できず、パネルの交換が必要となることもあります。
そのため、修理費用が比較的高額になりやすい傷と言えます。また、へこみが生じると、塗装面も損傷を受けるため、擦り傷や塗装の剥がれなどがしばしば見られます。
なお、事故などで大きなへこみが生じた場合には、フレームの損傷や歪みも発生する可能性があります。そのため、セルフ修理ではなく専門のプロに修理を依頼し、しっかりと点検してもらうことが重要です。
車の傷を自分で修理する方法|コンパウンドを使う
通常、車の塗装は、クリアコート、カラーコート、およびプライマーなどの層から成り立っています。表面のクリアコートは保護膜の役割を果たし、浅い傷が付いた場合は、コンパウンドを使用して修復することができます。
コンパウンドは研磨剤の一種であり、研磨粒子が車体の塗装面上を転がり、細かい傷の段差を目立たなくします。研磨粒子の粗さにはさまざまな種類がありますので、傷の状態に合わせて適切なものを選択することが重要です。
STEP1:傷がある部分の汚れやほこりを落とす
傷のある箇所は、水洗いなどで表面の汚れや塵を取り除きます。コンパウンドを使用する際には、汚れたままではなく、しっかりと清掃しましょう。なぜなら、汚れが残ったままでは小さな砂粒などが傷を深める可能性があるため、手間を惜しまずに汚れを落とすことが重要です。
また、コンパウンドという研磨剤は、樹脂製のパーツに付着すると変質する可能性があります。作業を開始する前に、マスキングテープなどを使用してパーツを保護することをおすすめします。
STEP2:傷がある部分をコンパウンドで磨く
汚れを取り除いた後は、クリーンな布やスポンジにコンパウンドを付けて、傷のある箇所を優しく磨きます。力を抜いて、傷にそって丁寧に磨くことがポイントです。
一度磨き終えたら、クロスなどで拭き取り、別の清潔な布やスポンジで再度磨くという手順を数回繰り返します。
STEP3:細かいコンパウンドで磨く
傷が目立たなくなってきたら、研磨粒子が細かいコンパウンドを使用して磨きます。粗いタイプから徐々に細かいタイプに切り替え、滑らかな仕上がりと輝きを感じるまで磨きましょう。
作業中に布やスポンジを定期的に交換することで、余計な傷を付けずに清潔な作業を行うことができます。最後に、ワックスを塗布してコーティングすることが重要です。
車の傷を自分で修理する方法|パテを使う
コンパウンドやタッチペンでは修復できない、やや深い傷やへこみには、パテを使用することができます。パテは、へこみや深い傷を埋めるための接合剤です。また、段差を埋めるための充填剤としても利用できますし、傷の深さに応じて異なる種類が存在します。
例えば、薄いパテは比較的浅い傷に、厚いパテは深さが20cm以内の傷に、そして粘土状のパテは大きなへこみや複雑な曲面部分の修理に使用されます。適切な種類のパテを傷やへこみの大きさに合わせて選ぶことが重要です。
STEP1:傷がある部分の汚れやほこりを落とす
パテを使用する際も、他の作業と同様に、まずは傷部分の汚れやほこりを取り除きます。汚れを落とすために水洗いなどを行い、脱脂剤を使ってワックスの油分を除去すると効果的です。油分が残っているとパテが剥がれやすくなるため、注意が必要です。修理箇所が明確になるように、修復する部分にマーキングを行っておきましょう。
STEP2:傷がある部分にパテを塗り紙やすりで磨く
マーキングした箇所に、パテを塗るような手法で塗布します。傷やへこみが深い場所には厚く、浅い場所には薄くパテを塗り、表面を均一になるように調整しましょう。パテを塗り終えたら、約15分から20分ほど自然乾燥させます。
パテが十分に乾燥したことを確認した後、耐水性のサンドペーパーを使用して磨いていきます。パテで補修した部分と車体の塗装面の段差が目立たなくなるまで、段階的に細目タイプのサンドペーパーに切り替えてなめらかに仕上げます。
STEP3:補修部分を塗装する
研磨作業が完了したら、補修した部分に塗装を行いましょう。研磨カスなどの汚れを取り除くために、シリコンオフスプレーなどを使用し、他の部分が塗料で汚れないように注意深くマスキングを行います。
塗装は、下塗り、中塗り、上塗りという手順で行います。一度に完全に仕上げるのではなく、3〜5回に分けて塗り重ねることが重要です。各層がしっかり乾燥するのを待ちながら進めましょう。約1週間ほど十分な乾燥時間を確保した後、仕上げ用のコンパウンドで磨き上げて仕上げとなります。
車の傷を自分で修理する方法|タッチペンを使う
樹脂製パーツや塗装の剥がれなどは、タッチペンを使用して補修することができます。
一般的に、各自動車メーカーは車種ごとに専用のボディカラーを提供していますので、タッチペンもそれに合わせた色が用意されています。カー用品店やホームセンターなどで入手可能です。
見た目の印象が重要ですので、できるだけ純正品を選び、車種ごとの正確なカラー番号を確認しましょう。車の外観と一致するために、正確なカラーマッチングが必要です。
STEP1:傷がある部分の汚れやほこりを落とす
コンパウンドの場合と同様に、作業の効率を向上させるために、まず傷のある箇所の汚れやほこりを取り除きます。ワックスが塗布されていると、タッチペンの色がしっかりと定着しません。そのため、シリコンオフなどの下地処理用脱脂剤を使用してワックスを除去しておきましょう。
タッチペンで塗布する際は、はみ出す可能性があるため、小さなミスを防ぐためにマスキングテープを貼っておくと安心です。傷の補修作業を正確かつきれいに行うために、細心の注意を払いましょう。
STEP2:タッチペンで傷を補修する
汚れを取り除き、マスキングテープなどで保護した後は、タッチペンのハケを使用して傷の部分を塗ります。この際、一度に大きくハケを動かして塗料を伸ばすのではなく、ゆっくりと丁寧に点を打つように塗りましょう。
もし傷がハケよりも小さい場合は、割りばしの先を尖らせて使用することもできます。タッチペンでの塗布が完了したら、しっかりと乾燥させ、同じ手順を再度繰り返すことできれいな仕上がりを実現できます。
塗料はボディよりもわずかに盛り上がる程度まで、重ね塗りしていきましょう。このような手順を追うことで、修復作業をうまく行うことができます。
STEP3:完全に乾かして磨く
塗り終わったら、充分に乾燥させます。塗料とボディの段差を解消するために、完全に乾いたことを確認した後に耐水性サンドペーパーを使用して磨きます。
1週間ほどかけて完全に乾燥させ、タッチペンで塗った箇所に沿ってマスキングテープを重ねて高さを合わせます。次に、粗目の耐水性サンドペーパーで優しく磨き始め、徐々に細目タイプに切り替えていきます。
一枚ずつマスキングテープを剥がしながら、同じ手順を繰り返し、段差をなくすまで丁寧に作業しましょう。
車の傷の修理が自分でできない場合は?
自分で修理できる車の傷の程度には注意が必要です。誤った方法で修理すると、傷が悪化する可能性もありますので注意しましょう。
自己修理が難しい場合は、専門業者に修理を依頼することもできます。業者の種類や依頼手順について、事前に情報を収集しておくことが重要です。自分で修理できない場合でも、適切な業者に依頼することで傷がきれいに修復されます。
車の傷を修理する業者の種類
ディーラーは車種に精通しているため、頼りになると感じる人も多いかもしれません。ただし、ディーラーに修理を依頼すると、一般的に高額になる傾向があります。
ディーラー以外でも、カー用品店やガソリンスタンドなどで傷の修理を行う業者があります。こうした業者は、手頃な価格や期間限定のキャンペーンなどが魅力です。ただし、複雑な修理には対応できない場合もあるため、注意が必要です。
一方、板金塗装業者は大規模な修理にも対応してくれますが、業者によって扱える傷の範囲には差があるため、評判や技術力を確認してから依頼しましょう。信頼性の高い業者を選ぶことが大切です。
専門業者へ依頼する手順
まず、業者に見積もりを依頼しましょう。価格だけでなく、修理の完了予定日や接客態度などもチェックすることが重要です。修理の選択肢がある場合、それぞれの違いやメリットとデメリットを説明してくれる業者を選びましょう。
業者が決まったら、車の引き渡し日程を調整して修理を開始します。ほとんどの場合、修理が完了した旨の連絡があります。
連絡を受けた後に修理費用を支払い、修理は完了です。スムーズな手続きのためにも、しっかりと連絡や支払いを行いましょう。
まとめ
車の擦り傷の修理についてまとめると、自分で修理する方法や業者に依頼する方法があります。
自分で修理する際には、適切な修理方法や道具の使用、作業手順の把握が重要です。
また、業者に依頼する場合は、ディーラーやカー用品店、板金塗装業者など選択肢がありますが、価格や修理内容、対応力などを比較して適切な業者を選びましょう。